誰でも子どもの頃、学校などで将来の夢について考えさせられたことがあるでしょう。
大抵の人は、「将来なりたい職業は何か」というのが結論になると思います。
今回は、その子どものときに思い描く将来の夢を「何になりたいか」ではなく「何をしたいか」という基準で考えてはどうだろう、という話です。
なぜ「何になりたいか」ではいけないのか。それには2つの理由があると思っています。
一つ目は、その何かになれなかった時、夢をあきらめることになってしまうからです。
例えば子どもの頃の将来の夢が料理人だったとしましょう。料理人になるという夢に向かって進路を選択し、修行を積んでいくわけですが、どうしても、自分の技術ではお客さんにお金を払って食べてもらえるものが作れない、という局面に至ることもあるでしょう。
将来の夢が料理人になることであれば、そこでその人の夢は潰えてしまいます。
しかし例えば、「料理の力で人を幸せな気持ちにさせる」ことが将来の夢であれば、料理人になれなかったとしても料理研究家や飲食店経営者になる、食品加工会社に就職するなど、夢を叶えるための方法はいくらでも残されています。あくまで職業は夢を叶えるための手段であり、自分に合う手段を取捨選択できるということも言えるかと思います。
もう一つの理由は、本来スタートであるべき就職をゴールとしてしまっていることです。
夢が叶ったとしても、「将来の夢」と言いながら、高校や大学を卒業した20歳前後でゴールに達してしまい、それ以降、引退するまでの数十年間は、ただその職業でやるべきことをこなしていく。そんな人生は非常にもったいないと思います。
上記の「料理の力で人を幸せな気持ちにさせること」など、「何をしたいか」が夢になっていれば、ここまでやれば終わりというものはなく、いつまでも夢を追い続けることができます。料理人になれたけど、さらに多くの人を幸せにするために食品の加工もやろうとなることもあるでしょう。夢を叶えることも大切ですが、夢を追う過程が人生の中で最も充実した時間であるというのはよく聞く話です。
子どもの頃の将来の夢について書いてみましたが、30歳になる私自身の今後の生き方を考える上でも参考になる内容だと思っています。
皆さんのお子さんや皆さん自身の夢の設定の参考にしていただけると幸いです。
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